その借入、本当に大丈夫ですか?
中小企業の経営支援を行う中小企業診断士、税理士、経営コンサルタントの皆さま。
クライアントの資金調達相談を受ける中で、以下のような危うさを感じたことはないでしょうか?
「とりあえず借りられるだけ借りた」
「借入れで借入れを返している」
「銀行以外の高利な資金調達に頼っている」
このような資金調達は、短期的には資金繰りを改善したように見えても、長期的には財務を圧迫し、経営を不安定にさせるリスクがあります。
本記事では、経営者が陥りがちな「危ない資金調達のパターン」と、それを回避するためのポイントを解説します。
危ない資金調達パターン5選
① 借入れで借入れを返す「自転車操業」
資金繰りが厳しい企業がよく行ってしまうのが、新たな借入で既存の借入返済を賄うパターンです。
✅ 問題点
・借入総額が膨らみ、利息負担が増加
・キャッシュフローが悪化し、返済能力が低下
・銀行からの信用が低下し、今後の借入が難しくなる
✅ 回避策
・根本的な収益構造の見直し(利益改善)
・キャッシュフローの可視化と資金繰り表の作成
・リスケジュールや長期借入への借換交渉
② 安易な高利のビジネスローンに依存する
ノンバンクやネット系の融資サービスなど、スピード融資を売りにした高利のビジネスローンに安易に依存するのは非常に危険です。
✅ 問題点
・利息負担が重く、資金繰りを圧迫
・一時的な資金繰りは改善しても、根本解決にならない
・信用情報に影響を及ぼす可能性がある
✅ 回避策
・融資以外の資金調達手段(補助金、リース、クラファン等)を検討
・信用保証付きの低利融資や制度融資を優先
③ 補助金を前提にした設備投資を先行する
補助金を受けられる前提で先に大きな設備投資を行い、後から資金が足りなくなるケースは非常に多いです。
✅ 問題点
・補助金は後払いが原則。手元資金が枯渇する
・審査が通らなければ費用が全額自己負担
・他の資金ニーズに対応できず、資金繰りが悪化
✅ 回避策
・補助金が決定するまでは投資を段階的に実行
・つなぎ融資やリース等、他の調達手段を並行検討
・投資前にキャッシュフローシミュレーションを実施
④ 「月々返せそう」だけで借入額を決めてしまう
「この返済額ならいけそう」と感覚的に判断して借入れをしてしまうのも、資金繰り悪化の大きな原因となります。
✅ 問題点
・将来の資金需要や売上変動を考慮していない
・繁忙期と閑散期の差が激しい業種で返済困難に
✅ 回避策
・借入は「資金繰り表」でシミュレーションした上で判断
・返済可能額ではなく「無理なく返せる額」で調達を設計
⑤ 資金調達を「銀行だけ」に頼りすぎる
銀行融資だけに依存していると、審査が通らなかった場合や、銀行の対応が遅れた場合に打つ手がなくなるリスクがあります。
✅ 問題点
・金融機関との関係性が悪化した際、他の手段がない
・取引行の方針変更に左右される
✅ 回避策
・融資、補助金、リース、クラウドファンディング等、複数の資金調達手段を活用
・複数の金融機関との関係を日頃から構築
安全な資金調達に必要な視点
安全で戦略的な資金調達を行うためには、次のような視点が欠かせません。
✅ 事業計画に基づいて資金調達額と用途を明確化
✅ 返済計画を資金繰り表ベースでシミュレーション
✅ 複数の調達手段を組み合わせ、リスク分散を図る
✅ 経営者自身が資金繰りと財務管理の基礎を理解する
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